夏山でのテント泊 - 忘備録 -
今回の白山登山では、個人でのテント泊山行に初めて挑戦した。個人でのテント泊山行とは、テント、マット、ガスカートリッジ、コッヘル等全ての装備を自分で背負っての山行を意味する。初めての経験であったので、勉強になった事や反省点がいくつもあった。忘備録として書き留めておきたい。
1. 雨や汗で肌着が濡れると寒い。
当たり前のことである。水分が蒸発する際、身体から容赦なく熱を奪っていく。今回は小屋のストーブで暖を取ることができたが、小屋のない山域ではそんなことは出来ない。濡れたら着て乾かすか、テント内で干しておくしかないのだ(実際、それほど乾かない)。考えられる対策としては、行動時の肌着とテント内で着用する肌着を分けておくこと。テント内に入ったら、濡れた肌着を脱ぎ、乾いた肌着に着替えるだけで非常に快適となる。
2. 夏山でも防寒具は必須。
これもよく考えれば当たり前だ。今回のテント設営地の標高は2080m。夏でも最低気温は10℃を下回ることがある。実際、深夜3時頃のテント内の気温は12℃であった。夏用のシュラフ(快適温度14℃)で寝ていたが、寒かったのである。シュラフの上に合羽をかけることで、少し保温性を上げることができたが、防寒具をもっと持ってくるべきであった。ヒートテックタイツ、メリノウールの肌着、ダウンジャケット、ダウンパンツ。全部は必要ないだろうが、ヒートテックタイツとメリノウールの肌着があれば安心である。保険としてダウンジャケットがあればパーフェクトだろう。
3. テント設営時に雨が降っている場合、ザックをできる限り濡らさない。
今回、テント設営の際、ザックを放置していたため、ザックの背負い部分などがびしょびしょになってしまった。テント内でも絶えずマットに水分を放出していた。テント設営の際に雨が降っている場合、ザックを大きなビニール袋に入れるなどして、極力濡れない工夫をすべきである。
4. テント内を濡らしたくなければ、合羽は外で脱いでから入ること。
雨が降っている際のテントの出入りは厄介だ。合羽を着たまま入るとテント内が濡れるのは避けられない。雨脚が弱まった隙に外で合羽を脱いで素早くテントに滑り込むことである。また、テント内では濡れたものをビニール袋に入れておくことで、濡れを広げないようにすることも大事だ。
5. テントの下に敷くブルーシートは無用の長物。
今回、テント底部の布が小石による摩擦で傷つくのを嫌がり、ブルーシートを持って来ていた。雨が降るとブルーシート上に水が溜まってしまう。また、一度広げたブルーシートは折りたたむのに苦労する。どうすれば良いか。テント底部の布の傷は気にしないことだ。長く使っていると穴が開くこともあるだろう。それはその時で補修すれば良い。