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自由気ままに 〜山、旅、心〜

山登りの記録や、旅の記録、日常生活の中で感じたことをのほほんと綴るブログ

大猫山〜猫又山〜ブナクラ峠 周遊

しばらく雨が続き、せっかくのシルバーウィークは、一回も山に行っていない。本日、目覚めて外を見るとまずまずの天気であったので、思い立って山に行くことにした。大猫山〜猫又山を狙ってみよう。家を出て馬場島を目指す。

 

馬場島荘の少し先で左に折れ、ダートをしばらく進むと鍵のかかったゲートがあった。その手前には車が数台。私もそこに車を停め、8時に歩き出す。やや遅い出発となった。天気は曇りだが、視界は良い。真正面には、朝日に照らされた荘厳な剱岳が聳え立っている。

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ゲートから登山口(ブナクラ取水堰堤)までは1.5kmほどの道のり。途中、作業員の人たちが治山工事をしていた。早歩きで20分ほどで標高950mの登山口に到着。取り付きからいきなりの急登が始まる。しかも、登山道は狭く、歩きづらい。つづら折れで一気に標高を上げていく。あまり飛ばさないよう、ゆっくり歩くのを心がけたが、汗が噴き出してくる。

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大猫山への登山道は、剱岳が雄大に臨める絶好の展望スポットがいくつもある。昨年は暖冬だったが、谷筋には雪渓が残っているようだ。

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登山道にはキノコがたくさん生えていた。こんな綺麗で立派なドクツルタケは見たことがない。おまけに3本も生えている。無論、1本でも食べれば、あの世行きである。

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大猫山の登山道は容赦がない。標高1400m前後で勾配が少し緩む他はほぼ急登である。しかも、あまり整備されていないため、歩きづらく、体力を消耗する。ここを下る際は、滑落に細心の注意を払う必要があろう。

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10時20分、登山口から癖のある登山道と格闘すること約2時間で標高1800m付近の大猫平に出た。かなり疲労が来ている。

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若干紅葉が始まっている印象を受けた。奥には雲がかった剱岳

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大猫平には大小様々な池が点在する、噂通りの”天上の楽園”であった。

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この絶景に疲労も少しは癒される。

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大猫平を通過すると、東芦見尾根への最後の急登が始まる。脚が重たいが、一歩ずつ着実に標高を稼いでいく。

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11時。ついに東芦見尾根に出た。

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お地蔵さんに見守られながらしばし休憩する。

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尾根からの展望は抜群だ。

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11時15分、何も標識がない大猫山(2070m)山頂到着であるが、知らずに通過してしまった。振り向けば、この景色。贅沢な空中散歩である。

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途中すれ違ったおじさんから、気になる情報を入手した。すなわち、大猫山から先は藪が濃く、引き返してきたとのこと。これは注意せねば。確かに、所々藪の濃い場所はあったが、全く道が分からないというほどでもなさそうである。険しいところもあるので、慎重に進んでいく。

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藪と草原が交互に続くような感じであった。草原の場所では、眺望が素晴らしい。左が釜谷山(2415m)、右が猫又山(2378m)。

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相変わらず荘厳な剱岳

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尾根を忠実にたどって行けば怖くない。途中、ブナクラ峠から回ってきたというおじさんに会った。ブナクラ谷の方は、増水していて岩が滑りやすいが、通過はできるとの情報を得た。こういうタイムリーな情報は、非常にありがたい。

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12時過ぎにブナクラ峠から猫又山に至る登山道と合流した。ガスが濃くなってきた。

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最後の登りがきつい。チングルマの紅葉に応援される。

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12時15分、猫又山(2378m)山頂に到着。

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残念ながら視界はゼロだが、達成感はものすごくある。いつか、釜谷山、毛勝山にも足を伸ばしてみたい。

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12時30分前に下山開始。一応、ストックを取り出して使うことにする。まずは、ブナクラ峠を目指す。ガスが出ている上、広く河原状になっていて道迷いしやすいが、ケルンが良い目印となった。

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チングルマの紅葉が美しい。

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歩きやすい道は長く続かなかった。森林限界から下は、壮絶な藪道となっていたのだ。幸い、藪を掻き分ければ道がなんとか見える程度であり、廃道になっているわけではない。ペナントも割と密に打ってあり、道迷いの危険はそこまでない。

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藪が深い場所の一番の問題は、藪で地面が見えないことだと思う。地面に転がっている岩などの障害物に気づかずに、足を乗せると転倒の可能性がある。藪を両手でかき分けて道の状態を確認しながら進んでいった。

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かなり険しい地形のようだ。慎重に行く。

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13時40分、ついにブナクラ峠が見えてきた。1時間にわたる壮絶な藪との戦いがもうすぐ終わると信じたい。

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ブナクラ峠より赤谷山方面。猫又山方面と負けず劣らず、険しそうな尾根だ。

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ブナクラ峠のお地蔵さん。

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ブナクラ峠の標高は1800m弱。車まではまだ約1000m下らねばならない。ブナクラ谷は、長くそして広い谷だ。

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河原をゆっくり越え、樹林帯へ入る。

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樹林帯の中は、幸いにも藪ではなく、しっかりした道であった。だが、岩が転がっていたり、大きな段差があったりするので、ゆっくり着実に降りていく。それでも、何度かスリップして転倒しそうになった。2.5Lほど持った水も底をつき始める。

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14時30分、標高1350m地点。遠くの方で聞こえていた沢の音が急に大きくなった。そして、目の前に大きな沢が現れた。命の水がこんなにたくさん流れている。急いでナルゲンボトルを満たし、ゴクゴク飲んだ。水温も冷たく、そして何より天然水なので美味しい。生き返った。

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沢を慎重に渡って、対岸の登山道に入る。だが、ブナクラ谷はまだまだ長い。途中、何箇所か渡渉ポイントがあり、登山道が川になっている場所もあった。きっと、昨日までの雨で増水しているのだろう。

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15時、標高1190m地点。残り1/3といったところか。豪快に水が流れていく。

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樹林帯の中の岩は苔が生えている。かなり湿度が高いのだろう。

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15時32分、大ブナクラ谷を渡る。そのすぐ先で登山道は終わり、工事用のダート道に合流した。ついに長い下りが終わった。無事帰ってこれたことにホッとする。

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街の方は良い天気のようだ。手前の山には雲がかかっていて幻想的だ。

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車へ向かう途中、藪が濃くて大猫山の先で引き返してきたおじさんと再び会った。よく見るとストックが1本折れていて、左腕に白い包帯が巻かれていて、包帯は血で赤く染まっている。聞くと、大猫山からの下りで転倒し、岩に腕を打ち付けたようである。幸い、脚に怪我はなかったため、自力で下山できたが、山中で脚を骨折でもすれば、歩けなくなってアウトだ。その腕の怪我も大事に至らないことを祈っている。

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16時5分、車まで戻ってきた。全行程8時間5分、距離13.9km、累積標高差約1800mのハードな山行となった。

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このコースはかなりレベルの高いコースだ。相当の体力、藪漕ぎの技術、ルートファインディングの力など総合力が要求される。そういう意味では、剱岳の早月尾根よりも面白いかもしれない。