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自由気ままに 〜山、旅、心〜

山登りの記録や、旅の記録、日常生活の中で感じたことをのほほんと綴るブログ

剱岳 -早月尾根日帰り-

剱岳の早月尾根日帰りは、いつかやってみたいと思っていた。今年中にやるとしたら、今週しかない。来週からは色々な予定が詰まっているのだ。というわけで、本日行ってきたのである。

 

早月尾根コースは、登山口である標高760mの馬場島(ばんばじま)から、標高2200mの早月小屋を経て、剱岳山頂2999mに至る。片道8.3km、累積標高2355mに達する日本屈指の長大な尾根だ。標準タイムは登り8時間30分、下り6時間30分、計15時間である。

 

標高の高い山にアタックする場合、早出が基本だ。4時前に起床し、軽く食べて家を出て、馬場島へ車を走らせる。馬場島に着く手前で空が白み始めた。写真中央付近に見えるドームが剱岳だ。

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馬場島荘の駐車場は満車であったため、少し下ったところの広場に車を停めた。支度を整え、5時4分に歩き始める。登山道入口の手前にこんな碑があった。

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5時17分、登山道入口。標高は760m。いよいよスタートだ。

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標高1000m付近の松尾平までは急登が続く。登山道自体は整備されていて歩きやすい。人はまばら。

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5時38分、標高1000m。登山道には標高200m毎に標識があるため、行程の目安となるのだ。松尾奥ノ平からは再び急登となる。一気に標高を上げていく。

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今日の行程は長い。スタートから頑張りすぎると、後半でバテてくる。心拍数がそこまで上がらずに歩き続けられるペースで登っていく。今の私にとっては、1時間に650〜700m登るペースがちょうど良いようだ。

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太陽は高くなってきているが、まだ陽は当たらない。涼しいうちにできるだけ標高を稼いでおきたい。

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6時1分に1200m、6時20分に1400m、6時30分に1600m、6時51分に1800m、7時18分に2000mの標識を通過する。1400m標識と1600m標識の間隔は明らかに短い。標高差100mくらいしかなかったように思う。

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標高2000mを超えてからは、徐々に道が険しくなってくる。

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7時41分に標高2200mの早月小屋に到着。ここまで、休憩らしい休憩はとってこなかったので、ここで腰を下ろしてしっかり休む。まだ早いがヘルメットを装着する。

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街の方を見ると、ずいぶん標高を上げたことが分かる。スタートから早月小屋まで、距離は5.4kmである。山頂までは残り2.9km。もうすぐ3分の2というところである。早月小屋まで2時間24分で来た。このペースで行けば、4時間以内に山頂に立てるのではないか。

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7時50分に小屋を出発する。8時11分に2400m標識を通過。このあたりで森林限界となり、開けてくる。景色は素晴らしいが、足取りが重くなってきた。疲労の蓄積と酸素濃度の低下が原因だろう。

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かなり険しい斜面が増えてくる。急ぐとすぐに呼吸が乱れるため、ゆっくり行く。深呼吸も忘れずに。

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毛勝山方面の展望。毛勝山(2415m)もいつか頂上を踏んでおきたい山の一つだ。

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8時33分、2600m標識を通過。44分以内に山頂に到着できれば、登頂時間4時間切りとなるが、目指す山頂はまだまだ遠い。

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咲き終わったチングルマを発見。

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徐々に本格的な岩場となってくる。まさに大自然のアスレチックコースである。

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 9時3分、2800m標識を通過。山頂まではあと0.7km。4時間切りは絶望的である。仕方ない。今回は4時間切りを諦めつつも、限界に挑戦してみよう。

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いよいよ頂上直下、早月尾根の核心部に突入する。鋭い岩稜が続く。

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立山方面の展望。弥陀ヶ原や地獄谷がはっきり見える。

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ここからはいよいよスリリングな鎖場の連続地帯へ。

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写真に撮ると険しく見えるが、実際はそこまででもない。別山尾根のカニのタテバイ、カニのヨコバイと比べればずっと易しい。

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風景を撮る余裕もある。

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真上に続く長い鎖場。手と足をフルに使ってよじ登る。

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後ろを振り返るとこの眺め。よくこんな場所を通過してきたな。

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標高は2950mを越えた。もう山頂は近い。

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まもなく、別山尾根と合流する。昨年9月のシルバーウィークには、立山〜別山と縦走して剱澤小屋に泊まった後、別山尾根経由で剱岳に登ったものである。

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早月尾根と別山尾根の分岐を示す標識。

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9時31分、山頂に到着。スタートから4時間14分での登頂となる。標準タイムの半分の時間だ。初めてにしては、よく頑張った。

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山頂は人がたくさんいた。ツアー登山の団体までいる。腰を下ろし、しばし大休止。360°の大展望が広がる。

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後立山連峰立山方面。空の青が際立っている。

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9時49分、下山を開始する。別山尾根には多くの登山客が見える。

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早月尾根には人は少ない。これから下りていくルートがこれだ。はるか下に早月小屋が見える。

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登山では、基本的に登り優先である。鎖場では、登ってくる人を先に行かせてから下りる。下りる人が滑落したり、落石を起こしたりして登る人に危険が及ぶのを避けるためだ。

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獅子頭の鎖場。ここが早月尾根で一番スリルのある場所ではないだろうか。

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下りは足を踏ん張らなくてはいけないため、太ももの筋肉を酷使する。つまり、登りで疲弊した筋肉をさらに痛めつけることになる。私の筋肉は限界に近づいていた。そのため、なかなかペースが上がらない。

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辛くなったら立ち止まって写真を撮ってみる。これは、切り立った岩が連続する小窓尾根。10時17分に2800m、10時47分に2600m、11時17分に2400mの標識を通過した。

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だいぶ下りてきた。ついさっきまで、あのてっぺんにいたのが信じられない。

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11時36分に早月小屋に到着。小屋〜山頂までの区間、登りが1時間41分だったのに対し、下りは1時間47分だ。下りの方が長くかかってしまった。ベンチに横たわり、しばし目をつぶって仮眠をとった。しばらく足を休めると、筋肉の疲労が少し軽くなった気がした。

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それでも、ここから1400m以上の長い下りが待っている。少しでも足への負担を減らすため、持ってきていたストックを取り出して使うことにした。気づけば、3.5L持っていた水分も1Lを切っていた。食料もあと少しだが、食欲はあまりない。

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11時46分に早月小屋を後にする。ここからは気力の勝負だ。12時06分に2000m、12時30分に1800m、12時50分に1600m、12時59分に1400m、13時18分に1200mの標識を通過した。早月小屋からの下りでは、ストックのありがたみを痛いほど感じた。急な場所でも2本のストックをしっかり地面に着いてから足を下ろせば、足への負担はかなり軽減される。

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途中、早月尾根13回目の強者おじさんと会話しながら下りていたが、そのおじさんのペースについていけず、再び1人となる。本当に長い下りであったが、松尾平に差し掛かり、平坦な道となる。そして、13時41分、標高1000mの標識を通過。ゴールはすぐそこだ。

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13時58分、ついに登山道入口に到着。下りは4時間9分であった。

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これが今回の軌跡。登り下りでほぼ同じ時間だったため、左右対称に近いピラミッドとなっている。

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今回、初めて早月尾根を日帰りしてきたわけであるが、9時間以内に往復できたということで、自分の体力に自信を持つことができた。早月尾根は、体力・筋力トレーニングに最適である。毎年1回チャレンジして、さらにタイムを短縮してみたい。ひとまずの目標は登り4時間以内、往復8時間以内である。