自由気ままに 〜山、旅、心〜

山登りの記録や、旅の記録、日常生活の中で感じたことをのほほんと綴るブログ

夕方に負釣山に登ってみた

今日はどんより曇り空の涼しい一日となった。予報では、夕方には晴れてくるという。せっかくの休日にどこにも出かけないのは寂しいものだ。思いつきで、夕方に山に登ってみることにした。夕方の登山は、普段なら絶対にしないが、たまには型破りな行動も良い。行き先は入善町の最高峰、標高959.3mの負釣山(おいつるしやま)だ。

 

午後4時頃に家を出て、スーパー農道経由で登山口へ向かう。この時点でも、空一面に雲が広がっており、山の方ではガスが立ち込めているようだ。あわよくば、夕日を見たいと思っていたが、今日は無理だろうか。

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午後4時50分、登山開始だ。熊除けの鈴は必需品。チリンチリンやかましく鳴らしながら歩く。

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負釣山の登山道はよく整備されていて、歩きやすい。トレーニングのため、かなりハイペースで歩いていく。1合目付近でサルと遭遇。木の上にいたが、私の存在に気が付くと、すぐに繁みに消えていった。

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木々の合間から黒部扇状地富山湾、その奥に能登半島が望めた。雲の切れ目からオレンジ色の空が見える。ちょっとは期待できそうか。

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負釣山の登山道には現在地が何合目であるかを示す標識がある。これがあると、山頂まであとどれくらいか分かるので、心理的に救われる登山者も多いことだろう。

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4合目を過ぎると勾配が緩くなる。植生も杉の植林帯からブナ林へと変化する。

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振り返るとこの景色。雲が不気味だが、遥か彼方にわずかに見える空の鮮やかさをより鮮明にしている。

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4合目までは1時間に900m登るペースで歩いたため、バテ気味となっていたが、4〜6合目の長い緩やかな道で、心拍数が落ち着き、元気を取り戻す。

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6合目を過ぎてからが、負釣山の真髄だ。急勾配のヤセ尾根である。スリリングだが楽しい道である。

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午後5時33分。登り始めてから43分で8合目を通過。これなら登頂時間1時間を切れそうだ。

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8合目から9合目までは短い。9合目を過ぎ、この急斜面を越えたらもう山頂はすぐそこだ。

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午後5時40分、スタートから50分で負釣山頂に到着。約600mの標高差を50分で登ったことになる。我ながら良く頑張った方だ。

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残念ながら、山頂付近はうっすらガスがかっていて、視界がほとんど効かない。雨も降り出した。急いで、持ってきた梨の皮を剥いて、かじりつく。うーん甘い。水分も糖分も補給できて身体が生き返る。

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山頂には10分だけ滞在し、午後5時50分に下山を開始する。急斜面で転んでしまうと、転落して大怪我につながりかねない。スピーディかつ慎重に歩く。それでも、一回足がもつれて、転んで手を擦りむいてしまった。山では用心を重ねても重ねすぎるということはないのである。

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7合目から見た夕焼け。相変わらず分厚い雲のせいで、空はわずかしか見えない。

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5合目を過ぎ、679.5mピーク。雲の切れ目から太陽の光が海を照らしている。オレンジ色のカーテンがかかっているようだ。

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ズームアップ。この付近だけが真っ赤に染まっている。こういう夕焼けは新鮮だ。

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もうすぐ太陽が見えそうである。しばし立ち止まって写真を撮りまくった。

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草の葉っぱにピントを合わせてみたり。

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夕日は綺麗だが、急がねばあっという間に暗くなってしまう。夕日が沈んだ後、空は何とも言えない淡い色をしていた。

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下山を急ぐ。走れるところは走った。

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1合目を通過した頃には、かなり薄暗くなっていた。すると、数メートル先で何かが私の存在に気付き、杉林の中へ跳んで行った。あれは何だったのであろうか。少し怖くなり、無我夢中で最後の階段を駆け下りて行った。夜の帳が降りた山はえも言われぬ不気味さがある。

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午後6時39分、無事に下山し、車のところまで戻ってきた。下山は夕日の写真をゆっくり撮っていたこともあり、49分かかった。既に辺りはかなり暗く、何か出そうな雰囲気だ。怖いので、汗だくのまま靴だけ履き替えて車に乗り込み、登山口を後にした。今回は、初めての夕方登山であったが、ちょうどいいトレーニングになったし、珍しい夕日を見ることができて、大満足である。