四国4県を駆け抜ける
昨夜は暑く、寝苦しい夜だった。おまけに、テントのフライシート内にセミとコオロギが侵入し、頭上でずっと鳴いていた。6時に起床し、テントを片付ける。フライシートが結露でびしょびしょになっていた。
7時前に出発する。もともと、今日の夜は高松市で行われる花火大会を見物する予定であった。四国カルストで高知県から愛媛県に入り、そして夕方には香川県、夜には徳島県まで戻る。今日は、四国4県を跨ぐ長旅になる。
まずは引き続き、国道439号線をさらに西へ進む。最初の目的地の四国カルストまで約60kmの距離だ。
快走路を快調に飛ばす。まもなく国道33号線と合流。国道439号線は四国を東西に貫いているため、南北に走る国道同士を繋ぐ役割も果たしているのだ。
国道33号線との重複区間が終わると、いよいよ四国カルストが近づいてくる。天狗高原まで35kmだ。
ここから再び439号線は酷道の片鱗を見せるが、見ノ越や京柱峠と比べたら可愛いものだ。
ここで長くお世話になった439号線ともお別れである。高知県道304号に折れて、天狗高原へ向かう。県道48号線でもアクセス可能だが、こちらは悪路だ。
天気は快晴。期待しながらワインディングロードを駆け上がっていく。そして現れたのが、この絶景であった。
はるか彼方まで幾重もの山々。四国がいかに山深いかが分かる。
天狗高原方面。
姫鶴平方面。空の青と草原の緑のコントラストが美しい。
牧歌的で、高原らしい風景が広がる。
姫鶴平はキャンプ場になっている。ここも避暑には最適であるに違いない。西の方には大野ヶ原もあり、一日じっくり滞在する価値のある場所だ。いつか絶対また来よう。
午前9時過ぎに、四国カルストを後にする。次なる目的地は愛媛県今治市の糸山公園。来島海峡大橋を眺めるのだ。県道383号線、国道440号線を経由し、国道33号線まで下りる。
国道33号線の難所の一つである三坂峠(標高720m)は、三坂道路(無料)ができたことで回避できるようになった。
松山市郊外を抜け、国道317号線経由で今治へ向かう。糸山公園に到着したのは12時半であった。絶景を眺めながら、道の駅「みかわ」で購入した炊き込みご飯を頂く。
アップで撮ってみる。やはり吊り橋の曲線は美しく、惹かれるものがある。
サングラス越しに撮ってみると、ノスタルジックな雰囲気に。
糸山公園を後にし、次は香川県丸亀市へ向かう。骨付鳥を食べるのだ。
骨付鳥の老舗「一鶴」である(中府店)。おやどり980円、ひなどり870円。私は、肉が柔らかいひなどりの方が好きだ。胡椒が効いていて、非常に香ばしい。骨付鳥は2回目だがファンになった。
骨付鳥を食べ終えたのが午後4時前。一路、高松市へ向かう。今宵、第51回さぬき高松まつり花火大会 どんどん高松 が開催されるのだ。幸い、道路はあまり混んでいなかった。
会場付近の駐車場は満車になっている可能性が高いので、ゆめタウンからバスで向かう。車内は浴衣を着た女性でいっぱいだ。
花火の前に腹ごしらえをする。香川では絶対外せない「讃岐うどん」だ。
2時間前に骨付鳥を食べたばかりなので、ざるうどんで軽く済ます。コシが強く、噛み応えのある麺であった。
商店街を進んで、会場へ向かう。商店街の中には面白いものがたくさんある。
事前に花火を見物するための穴場スポットを調べておいた。それがここ、城東町だ。防波堤の上に座れば、遮るものなしである。花火は午後8時から8時50分まで、計8000発が打ち上げられる予定だ。
花火が始まって早々にデジカメの電池が切れてしまったが、何とかそれなりの写真を撮ることができた。打ち上げ場所から若干離れているため、迫力に欠けるが、久しぶりの花火大会見物だったので、十分に楽しめた。そして圧巻だったのは、大玉だ。天高くまで飛び、巨大な花を咲かせる。非常に見応えがあった。
あっという間に50分が経つ。帰りは琴電を使った。
眠くてたまらないが、高松から徳島に運転して帰らねばならない。両親も疲れているので、私が運転する。今日は、絶景もグルメも花火も全てが堪能できた。充実感でいっぱいのまま帰路に着く。
あっという間の3日間だった。実家へのロングドライブ、中尾山高原でのオートキャンプ、天狗塚登山、急遽決まった広瀬キャンプ場での2泊目、そして今日の四国4県旅行。本当に楽かった。実家にいられるのは、あと2日。