自由気ままに 〜山、旅、心〜

山登りの記録や、旅の記録、日常生活の中で感じたことをのほほんと綴るブログ

キャンプ生活は続く

全ての始まりは母親の一言からだった。天狗塚に登る途中、母は、快晴の空を見て「この天気で四国カルストに行けば、きっと綺麗だろうなあ」と言った。それを聞いて、私は「明日も快晴だろうし、せっかくだから今日は家に帰らずに四国カルスト方面に向かい、もう一泊キャンプしよう」と提案した。ということで、もう一泊することが急遽決まったのである。

 

 四国カルストは高知県愛媛県の県境にまたがる標高約1400m、東西25kmにわたって広がるカルスト台地だ。これまで3回行ったが、毎回ガスに覆われ、全く視界が利かなかった。今度こそ、晴れた日に四国カルストに行きたいと、かねがね思っていたものである。

 

天狗塚から下山し、汗で濡れた服を着替えてから車に乗り込む。国道439号線をひたすら西へ進めば、四国カルストの高知県側の玄関がある。図らずしも、酷道439号線を長距離にわたって利用することになった。酷道ファンとしてはたまらない。

 

この辺りは旧・東祖谷山村(ひがしいややまそん)。日本三大秘境に数えられる地である。この写真は、国選定重要伝統的建造物群保存地区となっている落合集落。慌ただしい都市部から隔絶された、本当にのどかな場所だ。

f:id:chocomountain:20160818192831j:plain

 

京上トンネルを抜け、左折すると国道439号線の最大の難所である京柱峠(標高1123m)へ向かう峠道となる。京柱峠を越えると高知県に入り、大豊町で国道32号線と合流する。国道439号線で行くより、京上トンネルを出て右折し、県道32号、県道45号、国道32号を経由した方が楽だが、ここは439号線にこだわってみる。

f:id:chocomountain:20160818192927j:plain

 

幅員は車1台分しかない。これは国道ではなく、もはや林道だ。このような酷道は四国では珍しくない。地図上で見てくねくねしている3桁の国道は、まず酷道と思って間違いない。

f:id:chocomountain:20160818193015j:plain

 

対向車と1台もすれ違うことなく、京柱峠に到着した。峠では小さな茶屋があり、しし肉うどんが食べられる。

f:id:chocomountain:20160818193023j:plain

 

京柱峠を越え、国道32号線へ下る途中で、工事のため時間通行止めとなっていて、20分ほど足止めを喰らった。貴重な昼寝の時間とする。32号線まで無事下り、大豊町を抜ける。本山町に入り、適当なスーパーを見つけ、今夜の食材を購入した。

f:id:chocomountain:20160818202533j:plain

 

この辺りの439号線は快走路だ。さらに西へ進むと国道194号線と合流する。道の駅633美(むささび)の里がある。633は、国道194号と国道439号の番号の和に由来するらしい。

f:id:chocomountain:20160818193111j:plain

 

道の駅の売店はお洒落な雰囲気である。

f:id:chocomountain:20160818204329j:plain

 

道の駅から数キロ先、再び439号線が194号線と別れる所が今夜の宿「広瀬キャンプ場」だ。管理人もいない、完全にフリーのキャンプ場だ。仁淀川の支流である小川川の河原にテントを張る。砂が太陽の熱を吸収していて、熱い。今夜は安眠できるのだろうか。

f:id:chocomountain:20160818204335j:plain

 

さすがは清流・仁淀川の支流だけある。限りなく透明に近い水だ。

f:id:chocomountain:20160818204342j:plain

 

今夜も鍋を頂く。昨日と違うのは、周りの気温だ。ここは辺りを山に囲まれているとはいえ、標高60mしかない。午後6時を回っても30℃近くある。

f:id:chocomountain:20160818204409j:plain

 

夜ご飯を食べ終え、近くにある「吾北むささび温泉」へ。温泉・サウナと水風呂に交互に入り、疲労を取った。お風呂上がりに、ゆずシャーベットを頂く。

f:id:chocomountain:20160818204415j:plain

 

夜になっても気温は28℃ある。涼しいとは言え、テントに戻ると暑い。テントの通気メッシュを開けると、涼しい風は入ってくるが、地面から熱気が伝わってくる。首に濡れタオルをかけながら、どうにか眠りについた。